紙フィルム保存の課題

手作業で作られた紙フィルムの特質は、自動スキャンを特に困難にする大きな不規則性を生み出します。 このようなフィルムを保存するほとんどの試みは、フィルムの一コマ一コマを撮影することに頼っており、時間がかかるうえにエラーが発生しやすいものです。 私たちは、比較的短時間でフィルムをスキャンし、ソフトウェアを使ってフィルムの位置合わせと安定化を行うソリューションを開発しました。

ほとんどのフィルムスキャナーは、フィルムの側面に一定のパーフォレーションがあり、フレームサイズが一定で、ほぼ完全に均一なフィルムを想定して作られています。 しかし、紙フィルムはフィルム枠の内側にパーフォレーションがあり、紙片は数フィートごとに手作業で糊付けされているため、フレームサイズはまちまちです。 さらに、パーフォレーションはしばしば枠線の上や下に「浮いて」います。


きょうりんりんうに入る


いったん撮影された動きのある元画像(下左)は、鑑賞可能な画像(下右)に戻す必要があります。 そのために、コンピューター科学者のジョシュア・ストフとユーハン・チェンは、整列されたフレームを認識して選択するカスタム・ソフトウェアをコーディングしました(下、中央)。 このプロセスにより、紙フィルムのフレームサイズの不一致やパーフォレーションの浮きを克服しました。 そして、整列したフレームをつなぎ合わせ、出来上がったフィルムを安定させています。

Raw 6k footage from Kyōrinrin (left), Software selected aligned frames (center), and stabilized film (right).
Film: Military Parade scanned at the Toy Film Museum (Kyoto, Japan).